三菱化学株式会社 鹿島事業所
廃棄物ゼロエミッション活動の取り組み

リサイクル100事業所部門

茨城県神栖市東和田17番地1
三菱化学株式会社 鹿島事業所
「廃棄物ゼロエミッション活動の取り組み」


1. 事業所の概要

三菱化学鹿島事業所は、霞ヶ浦、利根川、鹿島灘の豊かな自然に囲まれた鹿島臨海工業地帯に位置し、神の池東部地区では私たちの暮らしになくてはならない石油化学製品を、また波崎地区では人の健康・福祉と生活の向上をめざす医薬品・分析試薬を生産しています。

三菱化学グループでは、「環境と安全の確保は事業活動の大前提であり、経営の基盤である」との理念のもと、全社的にレスポンシブル・ケア(RC)活動を積極的に推進しています。鹿島事業所においても、従業員が自ら誇れる事業所となり、そして、地域の皆様に安心していただき信頼される事業所となるため、日々真剣にRC活動に取り組んでいます。また、その活動状況については、「かしまレスポンシブル・ケア活動報告書」として公開しています。

(1)操業開始 東部地区:1970年(第1期) 1992年(第2期)
波崎地区:1976年
(2)敷地面積 233万平方メートル
(3)従業員数 1055名(2005年4月現在)
(4)認証 ISO9001(品質マネジメントシステム)
ISO14001(環境マネジメントシステム)
高圧ガス完成検査及び保安検査実施者認定制度
ボイラー等の2年間連続運転認定制度
1996年3月取得
2001年3月取得
2003年3月取得
2003年4月取得
(5)主要製品 東部地区:エチレン・プロピレン等基礎石油化学製品、ポリエチレン、ポリプロピレン
波崎地区:医療医薬品、分析試薬
鹿島臨海工業地帯図

2. 廃棄物ゼロエミッション活動への取り組み

当事業所では、「事業所から排出する廃棄物を単純焼却・直接埋立する量をゼロ」とすることをゼロエミッションの定義とし、2005年度までにゼロエミッション達成を目標に活動してまいりました。

これまで、廃油、汚泥、廃プラスチック類、事業系紙くず・木くず等の可燃性廃棄物については、自社焼却炉(単純焼却)にて焼却処理を行ってきましたが、鹿島共同再資源化センター(株)の稼動に伴い全てサーマルリサイクル(熱回収、発電)に切り替え、自社焼却炉を廃止しました。また、埋立処理を行ってきた各製造プロセスより発生する廃触媒類については、貴金属類回収を目的とした有価物化の推進、有価物化が不可能なものについてはセメント原料化によるマテリアルリサイクルを行ってきました。さらに、ダイオキシン類発生の懸念から焼却処理が困難とされてきた塩ビ製廃プラスチックの高炉原料化、また、廃蛍光灯・廃乾電池類のリサイクル化を行うなど、廃棄物処理技術の調査、開拓により2005年度の達成を目標に行ってきたゼロエミッション活動を2004年度に1年前倒しで達成し、100%リサイクル化を実現することができました。

ゼロエミッションの定義
「事業所から排出する廃棄物を単純焼却・直接埋立する量をゼロとする」
活動の目標
2005年度までにゼロエミッションを達成する
主な取り組み内容


3. マニフェスト(産業廃棄物管理票)の管理

当社では、マニフェストを全てコンピュータ上で管理する独自の産業廃棄物処理管理システム(以下、産廃管理DB)を構築し運用しています。

産業廃棄物はすべて登録制であり、マニフェストは産廃管理DBに登録された廃棄物のみ専用プリンタでの発行が可能です。廃棄物の登録は、管理部署である環境グループにて、委託業者の許可内容、契約内容の確認、処理可否の照会等、適正処理が可能であることの確認後に行います。

また、委託業者の許可期限やマニフェスト回収状況のチェック、実績数量の集計等が可能です。

産廃処理DBでは、いつ、どこの職場から、どの産業廃棄物が、どのくらいの量、どの収集運搬業者で、どこの処理処分業者で処理されたかまで誰でも把握ができ、産業廃棄物の適正管理に役立っています。


4. 今後の取り組み

今後は、廃棄物発生量の削減推進はもちろんのこと、現行サーマルリサイクル品のマテリアルリサイクル化推進、サーマルリサイクル後の焼却灰の有効利用化推進を行い、サーマルリサイクル後の焼却灰を含めた最終処分量を年間20%ずつ削減し、2010年度完全ゼロエミッションすなわち、直接埋立量ゼロ、中間処理後の最終埋立処分量ゼロ化を目標に活動を取り進めます。

逼迫する最終処分場の残余容量への対応という早急の課題に対して、廃棄物排出事業者として完全ゼロエミッションを推進し、循環型社会の形成に向けて貢献したいと考えています。

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