茨城県取手市東4-5-1
株式会社小森コーポレーション 取手事業部
「当事業部におけるゼロエミッション活動の取組み」
株式会社小森コーポレーションは、印刷機械及びシステムの専業メーカーとして1923年に創業しました。当事業部は、オフセット枚葉印刷機械の設計開発及び製造を担当する工場として1967年に稼動を開始し、現在は、取手工場と2002年に竣工したつくば分工場の2工場体制で製品づくりを展開しています。世界初の完全自動刷版交換装置「APC」をはじめ、両面印刷機、印刷機械内部やその周辺の装置及び印刷前後の工程をデジタルネットワークで結ぶ「Do-Net」など革新的な技術で常に印刷機械業界をリードしてきました。
環境対応については、小森環境方針を定め、全社環境委員会を設置し、本社・各事業部・各関連会社の小森グループ全体で環境活動を積極的に展開しています。また、その活動状況は「小森コーポレーショングループ環境報告書」として公開しています。
1967年 | (株)小森印刷機械製作所 取手工場 竣工 |
1990年 | (株)小森コーポレーションに商号変更 |
2001年 | ISO14001 認証取得 |
2002年 | つくば分工場 竣工 |
2002年 | 茨城県知事賞 地球にやさしい企業 省資源部門を受賞 |
2003年 | つくば分工場ISO14001サイト拡大認証取得 |
2003年 | 印刷機械国際展示会(IGAS)で環境コーナー設置し、環境配慮型印刷機械を展示 |
2003年 | 産業廃棄物ゼロエミッション達成 |
526名
商業用中型オフセット枚葉印刷機
取手工場:敷地面積 34,300m2 延床面積19,400m2
つくば分工場:敷地面積185,000m2 延床面積10,200m2
取手工場 |
つくば分工場 |
当事業部は、印刷機械の設計・製造を担っており、この各工程から産業廃棄物・一般廃棄物を多岐にわたり排出しておりました。このため私達のリサイクル100の活動は、中期目標として『2003年度内に産業廃棄物のゼロエミッションの達成』を掲げ、目標達成のため、まずは各職場にリサイクルステーションを設置して分別の徹底、ダンボールでの納入品を通い箱に変更するなど徹底した廃棄物の削減活動からスタートしました。
また、輸出向け製品の梱包材を木材からマテリアルリサイクルが可能なスチール材へ変更したことや塗装工程で脱脂用に使用していたシンナーの廃棄量を減らすために有機溶剤の使用がゼロである温水式の自動洗浄機を採用するなど環境改善活動にも取り組んできました。
次のステップでは製造各工程からどうしても発生する廃棄物について再資源化処理が可能な廃棄物処理業者を調査し、検討を進め、可能なものから順次、リサイクルのルートに乗せました。
一方、事務部門では各課ごとにコピー用紙の使用量低減目標を設定するとともに廃却時の分別を徹底し、紙資源のリサイクル化を図りました。
表1 廃棄物/紙資源のリサイクルフロー
各職場のリサイクルステーション | 分別保管場 | |
事業部全員が自分達自身で出来ることからスタートしたリサイクル100活動は、「分別排出の徹底」と「3Rの積極推進」によるきめ細かな活動の結果、2001年12月のISO14001認証取得時には14.2%であった産業廃棄物リサイクル率が2003年12月には100%を達成しました。
また、2002年末には99tあった産業廃棄物の埋立量は2003年12月の時点でゼロにすることができ、ゼロエミッション化が図られました。現在も維持のための活動を継続中です。
ゼロエミッション活動を推進する中で社員に再資源化の目的、排出分類の意義を浸透させることができました。資源循環型社会の実現への考えをもった社員が家庭・社会でこれを実践し、活動を広げて行くことが期待できます。
また、従来は廃棄物として処分していたものが有価物化、リサイクル化されることによって廃棄物の処理経費の低減にも繋がりました。
(1)ECO NEWSによる環境活動の啓蒙
(2)地域における環境活動
廃棄物が発生する現状を当たり前とせず、廃棄物の総排出量を低減することが今後の課題です。私達は資源循環型社会の形成を企業の社会的責任と捉え、現在のゼロエミッション活動を継続するとともに廃棄物の発生抑制のため、日常業務の仕組みの継続的改善及び更なる向上を進めて行きます。