茨城県岩井市大字馬立1234番地
キャノン・エヌ・ティー・シー株式会社 岩井工場
[日本標準産業分類番号 F2981]
「当工場のリサイクルに対する取り組み」
名称 | キャノン・エヌ・ティー・シー 岩井工場 |
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設立 | 1963年5月16日 |
従業員数 | 798名 |
敷地面積 | 201,463m2 |
延床面積 | 115,915m2 |
業種 | 事務用機械器具製造(自社製品及びキャノン製品) |
キャノングループ企業環境保証基本方針、「すべての企業活動において、環境と経済の一致をめざし(EQCD思想)、資源生産性の革新的な改善により、“クリーンな製品”を提供すると共に、人の健康と安全、そして自然環境を脅かす反社会的行為を排除する」、地球環境の調和を基本に製品の開発、製造、販売使用、回収、リュース、リデュース、リサイクル、廃棄のすべての段階において環境保護に向けた活動を展開、グループ目標「再資源化率95%以上」を越えた「再資源化率100%」を目標として取り組んでいる。具体的には、取締役工場長を長とした「環境保証実行管理委員会」の環境最高意志決定機関、各部門の代表からなる環境保証事務局委員会が中心に全従業員で取り組んでいます。
1990年 | 1月 | 公害防止委員会に環境問題取り組み開始 |
1991年 | 7月 | トリエタン削減実行委員会発足 |
1992年 | 1月 | STC(表面処理)環境に配慮した生産装置竣工 |
5月 | 環境保証実行管理委員会発足 | |
6月 | 廃棄物削減プロジェクト発足(再資源化推進) | |
1993年 | 5月 | 工程内塩素系有機溶剤廃絶 |
1994年 | 2月 | ISOー9002認証取得(品質システム) |
1995年 | 1月 | 発砲スチロール溶融機導入稼働開始(有価資源物へ転換) |
1月 | CROC事業開始(キャノン・リサイクル・オペレーション・センター) | |
2月 | ISO-9001切替審査 | |
10月 | 環境マネンジメントシステム構策キックオフ | |
1996年 | 7月 | BS7750確証取得(環境マネンジメントシステム) |
1997年 | 2月 | ISO-14001-96切り替え審査 |
9月 | 回収BJカートリッジ、ノリル材リサイクル装置導入稼働 | |
1998年 | 5月 | 焼却炉廃止撤退 |
9月 | 回収BJプリンターカバーABS材リサイクル装置導入稼働 | |
12月 | 生ごみ処理機(従業員食堂生ごみ肥料化開始) | |
1999年 | 1月 | ユニット複合部品手分解開始(再資源化と廃棄物の減量化) |
2000年 | 6月 | 「地球にやさしい企業」茨城県知事表彰受賞 |
7月 | ISO-14001更新審査 | |
2001年 | 5月 | キヤノン・エヌ・ティー・シー株式会社に社名変更(旧:日本タイプライター株式会社) |
12月 | REMカートリッジ事業の開始 |
(1)世界に先駆けてスタートしたキヤノンカートリッジリサイクル
キヤノンでは、トナーカートリッジの回収・リサイクルプログラムを1990年から開始しています。LBPや複写機、ファクシミリなどの使い終わったカートリッジを回収し、リユース・リサイクルを行っています。
(2)トナーカートリッジのリサイクルプロセス
回収された使用済みトナーカートリッジは、各回収拠点で分別され、再生工場に送られます。日本国内で回収したトナーカートリッジは、キヤノン・エヌ・ティー・シー岩井工場のCROCに集結し検品をして、キャノン大連に送ります。同様にヨーロッパはフランス・キャノン・ブルターニュ、アメリカではキヤノンバージニアの子会社IRT(Industrial
Resource Technologies)においてリサイクルをしています。各リサイクル拠点に送られたトナーカートリッジは分解し、リュースする部品とリサイクルする部品に分けていきます。リュースする部品については洗浄の後、厳密な品質検査を行い、新しいカートリッジに組み込みます。リサイクルする部品についてはライフサイクルを通じた環境負荷を考慮しながら、マテリアルリサイクル等を行っています。
(3)LCAの手法を用いたリサイクル手法を検討、BJカートリッジとインクタンクのリサイクル
BJプリンタはキヤノンの主力商品のひとつですが販売量の多い製品だけにより一層の環境配慮が求められています。キヤノンでは、1996年から日本全国のキャノンゼロワンショップ及びサービスセンターの店頭に、BJ用カートリッジとインクタンクの回収箱を設置し、御客様に協力していただきながら回収・リサイクルをスタートしました。年々回収量は増加し、2000年に15トンのカートリッジを回収。回収したカートリッジはキヤノン・エヌ・ティー・シー岩井工場CROCで分解し、素材ごとに分別して再資源化しています。キヤノンは、環境負荷をトータルで削減するために、LCA手法を用いて最適なリサイクル方法の検証を行っています。BJカートリッジは素材の選択の段階からリサイクルしやすさを考慮しており、インクタンクに使っている一部の樹脂はBJプリンタ本体の部品原料として再利用するクローズドリサイクルを実現しています。その他の樹脂や金属については、他用途へのマテリアルリサイクルを実施しており、リサイクル率100%を達成しています。
(4)主たるリュース・再資源化工程
キャノングループ生産会社、販売会社営業も巻き込んで、相互に有効なリデュース、リュース、リサイクルを推進する。廃棄物の発生する現状を当たり前と考えず、抑制のための対策を減点から見直し、更なるリュース、リサイクル率を高め、廃棄物自体のリデュースを推進し、総排出量を如何に押さえるかが企業の課題と考える。
廃棄物も元は購入した原材料です。開発、生産、販売、顧客に活用頂き、回収して如何に循環系社会を形成するかが企業の最大の使命と考え、グループ関係会社と共に廃棄物の有効活用として、廃棄物をすべて原料化する方向を目指します。環境対策取り組みが利益向上に繋がる業務仕組みに更に挑戦して参ります。